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膵臓がん検査 新キット - 少量血液の遺伝子で判定 国内初 早期でも80%で反応 最先端医学の実用化に取り組むベンチャー企業「キュービクス」(白山市)は13日までに、血液中の遺伝子を調べて膵臓がんの有無を判定する国内初の検査キットを開発した。 「サイレントキラー」(静かな殺し屋)の異名もある膵臓がんは、早期発見に有効な手段がない。 金大附属病院など10病院によるキットの試験では、早期がんに対しても約80%のケースで陽性反応を示した。 同社は早ければ1年後の製品化を見込んでいる。 少量血液の遺伝子で判定 金大など10病院協力 新検査キットは血液細胞から膵臓がんに関連する遺伝子56種類を取り出し、「リアルタイムPCR法」という手法で遺伝子の発現量の変化を調べ、がんの有無を見分ける。 キュービクスは、金大医薬保健研究域医学系消化器内科学(金子周一教授)と北陸三県の医療機関の協力を得て、患者ら計約200人を対象に検査キットの試験を行った。 その結果、がんを手術で切除できる場合が多い「ステージ?、?」の早期がん患者に対して陽性反応を示した割合は約80%だった。 一般的な腫瘍マーカーによる血液検査では約30%で、新キットの感度の高さが証明された。 膵臓がんは体の奥深い位置にできるため、磁気共鳴画像装置(MRI)や超音波検査で見つかりにくく、黄疸や背中の痛みなどの自覚症状が出た時点では手術不能な段階に進行していることが多い。 国立がん研究センターが9日に公表したデータでも膵臓がんは全てのがんの中で最も治療成績が悪く、診断から10年後も患者が生存している割合を示す「10年生存率」は5.4%。 ただ、ステージ?に限れば29%で、治療成績の向上には早期に見つけ出す検査法の確率が必須となる。 性能試験を主導した酒井佳夫金大准教授は「早期の膵臓がんは、別の目的で受診した際に偶然見つかるケースがほとんど。 独創的な原理に基づく検査キットが実用化へ一歩進んだことは重要な意義がある」と強調する。 親検査キットは、必要とする血液が約2.5?(小さじ半分)と少量で、4時間ほどで結果が出る手軽さも利点となる。 同社によると、将来的に保険収載されれば1万円程度で検査が受けられる可能性もあるという。 行政法人「医薬品医療機器総合機構」にキットの製造販売承認を申請したところで、審査に1年ほどかかる見通し。 丹野博社長は「今後もキットの改良を重ね、胃や大腸、胆道のがんにも対象を広げていきたい」とはなしている。 ⇒TOPページに戻る
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