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口臭予防に乳酸菌が効果あり!!
丈夫がいいね
第62部・歯と口の健康習慣:鉄や亜鉛とり唾液出す
口臭
「ちょっと臭うよ」。自分の口臭について、こうした指摘を他人からされた経験がある人は、4割に上るという。
相手から顔を背けられるといった態度で不快感を示された人も、4人に1人の割合でおり、口臭予防は大切なエチケットの一つだ。
カンジダ菌も一因
「歯周病や虫歯などが引き起こすと言われていた口臭は最近、カンジダ菌も原因になることが分かってきました。」
金大附属病院歯科口腔外科の川尻秀一教授が説明する。カンジダ菌は性感染症の病原菌として知られる一方で、口の中に普通にいる常在菌でもあるのだ。
口臭が発生するのはカンジダ菌が異常に繁殖した時だ。腸内と同じように、口内にも善玉菌と悪玉菌があり、健康な状態ではバランスが保たれている。しかし、免疫力が弱まるとカンジダ菌が増え、悪さを始めるのだ。
北陸口臭予防医療センターを設ける白根歯科クリニック(金沢市伏見新町)を訪ねた。
白根和明院長は「舌を埋め尽くすように、白い苔のようなものが大量に付着するのが、カンジダ菌が増殖している目印です。
この苔に食べかすなどがたまり、口臭の原因となります。
粘膜が赤くなることもあります」と教えてくれた。
実際に患者の画像を見せてもらうと、無数の白いものが舌を覆っている。
口臭を測定するには、0.5ミリリットルの呼気を検査容器に取り、専門の機械を使えば8分で分かるという。
増えたカンジダ菌は、どうやったら減らせるのか。
白根院長に尋ねると、意外な答えが返ってきた。
「乳酸菌です。動物実験でカンジダ菌を抑え込む効果が確認されました」という。
乳酸菌も効果あり
乳酸菌というと、ヨーグルトを食べたり、乳酸菌入り飲料を飲んだりすればよいだろうか。
白根院長が取り出したのは粉末状の健康補助食品だ。
1回分に7500億個の乳酸菌が含まれ、白根院長は寝る前と朝の1日2回飲むように勧める。
白根院長は4月から、カンジダ菌と乳酸菌の効果をテーマに、鶴見大歯学部と共同研究を行っており、「1ヶ月飲み続ければ、ほとんどの患者はカンジダ菌が減っている」と話す。
十分な睡眠も大事
カンジダ菌を増やさない予防策も大切だ。前述したように、カンジダ菌は免疫が弱まった時に増えるため、食事と睡眠をしっかり取ることを心掛けたい。
白根院長は、特に栄養状態に注意するよう呼び掛ける。
鉄や亜鉛が不足すると、抗菌作用がある唾液が減り、細菌が増殖しやすくなる。
白根院長は「バランスがよい食生活を心掛けてほしい。食事のみで摂取するのが難しい場合は医療用サプリで補うこともできる」と話している。
クリニックでは、栄養士による栄養相談も行っている。
唾液を分泌させるには、耳や顎の下をマッサージしたり、「あ、い、う、べー」と言いながら舌を出す体操も効果がある。
ちょっとした空き時間を利用して実践できそうだ。
口臭は、気付かないうちに、他人に嫌な思いをさせる可能性があるだけに、意識して防止したい。
北國新聞 2017年(平成29年)6月18日(日曜日)より
(画像引用元:http://nutmed.exblog.jp/21572080/)
(画像引用元:http://tani8020.jp/candida.php)
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